代襲相続

代襲相続とは

 代襲相続とは、相続人が被相続人より先に死亡している場合、または相続人が相続欠格となっている場合、その相続人の直系卑属が相続人に代わって相続財産を相続する制度です。

代襲相続の対象

 民商法第1629条に定める ①(直系卑属)、③(父母が同じ兄弟姉妹) ④(父または母が同じ兄弟姉妹)、 ⑥(おじ、おば)が死亡または相続欠格の場合、その直系卑属が代襲相続することが認められています(同第1639条)。また、再代襲相続も直系卑属が途切れるまで認められています。

代襲相続の対象外

 一方、同1629条の ②(父母)と⑤(祖父母)が死亡または相続欠格の場合、同順位の者のみが相続することができ、代襲相続は認められません(同第1641条)。例えば、被相続人Aの相続において、A配偶者および子=なし、A父=Aより先に死亡、A母=生存、父母が同じA弟=生存というケースの場合、死亡しているA父の相続分をA弟が代襲相続することはなく、A母がすべてを相続することになります。

血統上の直系卑属

 また、代襲相続が可能となるのは「直接の直系卑属」のみとなります(同第1643条)。直接の直系卑属とは血統上の直系卑属を意味しますので、養子は代襲相続が認められません。なお、養親の相続において養子が先に死亡している場合、養子の直系卑属は代襲相続が認められます(最高裁判例290/2494)。

 一方、認知された子は直接の直系卑属となりますので、代襲相続が認められます。

遺言による相続

 代襲相続は法定相続人間においてのみ適用されます(同第1642条)。このため、遺言による相続は代襲相続が認められません(最高裁判例2784/2515)。受遺者(遺言により相続を受ける者)が遺言者より先に死亡した時点で遺言内容は失効となります(同第1698条(1))。

 ただし、受遺者が法定相続人である場合、受遺者の直系卑属は法定相続人の直系卑属の立場において代襲相続が可能です。